Tidbits stream 15 仙腸関節障害
仙腸関節は俗に言う “骨盤の関節” で、仙腸関節障害とは “骨盤の関節がずれている状態” と表現されます。しかし、実際は、仙腸関節部は強い靭帯で固定され、容易にずれません!
図1のように通常の関節面は荷重に直交し、重力方向にかかる荷重を支えています。しかし図2のように仙腸関節は体幹に対してほぼ平行なため、上半身の荷重(G)の(G1)成分と、足から突き上がる荷重(F)の(F1)成分が、互いに平行に逆向きの剪断力となって仙腸関節に作用します。しかし仙腸関節部は強固な関節なので容易にずれませんが、強い剪断力は炎症や痛みを引き起こします。また仙腸関節を含む骨盤は、直上にある脊椎に対しビルの免震構造のようにバランスをとり、日常生活のさまざまな動きに対応しています。よって長時間の立位、座位、しゃがみ仕事、中腰作業や不用意で突発的な動作、あるいは股関節への繰り返し負荷(踏みつける動作)などは、仙腸関節に微小な不適合を生じさせ、それが炎症を発生させ痛みが生じます。また冷えで症状がさらに悪化、長期化する傾向があります。
症状は、長い時間椅子に座れない、仰向けに寝れない、痛いほうを下にして寝れないなどです。また歩行開始時に痛みがあるものの、運動することで臀部の筋肉が温まり徐々に楽になります。また臀部中央から大腿部外側にかけての痺れ感が生じます(図3)。
一般的な痛み止めは効果が少ないので、痛みがとても強い場合は、レントゲン透視下で仙腸関節腔にブロック注射をします(仙腸関節ブロックが出来るか確認が必要です)。臀部の保温に気を配り(カイロの低温やけどに注意)、起床時や就眠時にベッド上でストレッチ(図4)を行いましょう。座りっぱなし、立ちっぱなし、しゃがみっぱなしは避けて、休憩回数を増やし、その都度、腰痛体操(図5)を行いましょう。
