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Tidbits stream 5 それって坐骨神経痛?

[2025.12.23]

 新聞・雑誌やサプリCMで、腰に手を当てて前かがみになっている映像とともに、「つらい、坐骨神経痛」と連呼され、「・・・サプリ、今なら期間限定 ▲▲▲」となれば、 誰もがフリーダイヤルに電話したくなるでしょう。そして人々の脳裏には、「腰痛=坐骨神経痛」というイメージが焼き付けられます。整形外科医ですら、腰痛の患者さんに「坐骨神経痛だから痛み止めとシップを出しますね」と安易に言っているぐらいです。

さて、図1と図2の違いは何でしょう?

図1はいわゆる”腰痛”です。そして図2が ”坐骨神経痛”です。

坐骨神経は腰椎の4番目と5番目、および仙骨の1番目~3番目の神経根が合わさって形成されます。図3のL4、L5、S1、S2、S3のエリアである臀部と脚に痛みがしびれが生じることはあっても、腰部には症状は出ません。

 

ここでは、臀部から脚にかけての痛みやしびれが出現する、坐骨神経痛と安易に判断されやすい症状について、具体的に説明していきます。

 

症状1:朝起きると腰から脚の関節や筋肉が固くて動けないが、ベッドでモゴモゴしていると少し良くなり、活動開始後10-20分で痛みが軽減し、朝食ごろには消失する。

   → 前日に疲れた筋肉や関節が寝ている間に冷えて硬くなり、朝目が覚め、硬い筋肉や関節を動かすときは痛みが出ますが、筋肉や関節が温まりほぐれると症状が消失します。寝る前の全身ストレッチがお勧めです。

 

症例2:やわらかいソファーから立ち上がる、長時間運転し自動車から降りるとき、腰が真っすぐに伸ばせない

   → まさに、図1の症状です。ずっと座りっぱなしの姿勢だと椎間板にストレスがかかり、椎間板内のクッション材が前方に偏り生じる症状で、腰を反らして座る習慣、同一姿勢を続けない工夫をすれば軽快します。

 

症例3:片方のお尻~モモ外側~スネ外側にシビレがあり(図4)、良いときと悪いときが混在する

→ 図4の部位をずべて網羅する神経はありません(図3参照)。これは腰や股関節、膝関節など、ぐらつく関節をサポートする筋肉や筋膜が疲労し生み出すシビレ感です。不安定な関節周囲の筋力アップと、疲れた筋肉や筋膜のストレッチや保温をこまめに行いましょう。

 

症例4:臀部や下肢に出現する左右対称性の痛み、シビレ感、冷感

→ 歩行で症状が出現、悪化し立ち止まるようなら「腰部脊柱管狭窄症」や「閉塞性動脈硬化症」が疑われます。

「腰部脊柱管狭窄症」の場合は、正座後のしびれ感や脱力感が出現します(図5)。立ち止まり腰を曲げたり座ることで、症状は改善します。カートを押せば、どこまででも歩けるのが特徴です。

 

「閉塞性動脈硬化症」の場合は、片脚、または両脚に締め付けるような疼痛が出現し、特に筋肉が多いモモに強い症状があり(図6)、立ち止まるだけで症状は消失します。

MRIの検査で脊柱管狭窄が無く、血流検査で閉塞が無ければ、年齢的な筋力低下か、自分の筋力や体力に不釣り合いな活動を行っている場合です。

 

症例5:膝のお皿の周りと、膝裏が痛く、しゃがめない

→ 膝裏の筋肉が突っ張りしゃがめないのは、膝に水が溜まっているからです。軟骨や半月板が痛めば、膝の外側や内側にピンポイントに痛みを生じます。しかし膝蓋骨を中心に全体にモヤモヤとした痛みや違和感がある場合は、モモの筋力低下である場合がほとんどです。大腿筋の筋トレや作業や運動の小分けなどを行えば、1-2か月で症状は軽減していきます。膝にたまった水は、膝の問題が解決されれば、自然と消失します。すなわち、膝の水が引きしゃがめるようになれば、それは膝の筋肉が強化されて関節が安定したサインです。

 

 

症例6:安静時に背中、腰、大腿部のチクチクした痛み(×)があるが、動くと消失する

→ 運動不足で体重減少やズボンが大きくなった感じがあれば、筋肉が萎縮している証拠です。無理の無い運動を始めましょう。筋肉が痩せれば骨粗鬆症にもつながりますので、その場合はさらに体重が減少します。

 

 痛みがあるからと闇雲に痛み止めを飲んでも、問題解決が先送りされるだけです。痛み止めは最小限にし、自分の身体に生じているサインを見逃さずに問題を解決し、痛みのない生活を送りましょう。

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